デング熱について

当院でのデングウイルスの抗体測定について
当院でデングウイルスのデングウイルスNS1抗原、デングウイルスIgM、IgG抗体の測定ができるようになりました。測定試薬が限られているため、非常にデングウイルス感染症が疑われる方に限ります。また、測定試薬の数に限りがあるため、検査ができるかどうか来院前にお問い合わせお願いします(042-710-2251)。

下記の方は抗体検査をご検討ください
蚊に刺されてから3〜7日程度で高熱のほか、頭痛、目の痛み、関節等の症状が見られる方は、デング熱の可能性があります。

検査要件(以下の(1)〜(4)を全て満たす者)

(1)以下のア、イ、ウのいずれかを満たす者

  • ア    発症前概ね2週間以内に、これまでに国内感染患者が感染したと
           考えられている場所(※)で蚊に刺された者
  • イ    発症前概ね2週間以内に、これまでに国内感染患者が感染したと
           考えられている場所(※)を訪れたが、蚊に刺されたかは定かではない者
  • ウ    発症前概ね2週間以内に、蚊に刺された者

(2)突然の発熱(38℃以上)を呈する者

(3)血小板減少を認める者

(4)以下のうち、2つ以上の所見を認める者

  1. 発疹
  2. 悪心・嘔吐
  3. 骨関節痛・筋肉痛
  4. 頭痛
  5. 白血球減少
  6. 点状出血(あるいはターニケットテスト陽性)

※感染したと考えられる場所についてはこちらからご確認ください
デング熱の国内感染事例の発生状況について」(厚生労働省)




平成26年8月末より日本国内でデング熱の感染が報告されています。

デング熱は、アジア、中東、アフリカ、中南米、オセアニアで流行しており、年間1億人近くの患者が発生していると推定されています。とくに最近は東南アジアや中南米で患者の増加が顕著となっています。

こうした流行地域で渡航者がデング熱に感染するケースも多く、帰国後に国内で診断される患者数は最近になり200名以上と増加傾向にあります。このような輸入患者数の増加とともに、国内でデング熱に感染するリスクも高まっています。

デング熱とは

デング熱はフラビウイルス科フラビウイルス属のデングウイルスによって起こる熱性疾患で、ウイルスには4つの種類があります。感染はこのウイルスを保有する蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)の吸血時におきます。

ヒトがデングウイルスに感染してもデング熱を発症する頻度は10%〜50%です。

デング熱を発症すると通常は1週間前後で回復しますが、一部の方は経過中に出血傾向やショック症状を呈する重症型デングになることがあります。

この病状は従来、デング出血熱やデングショック症候群と呼ばれていたものです。
デング熱患者のうち重症型デングをおこす割合は1〜5%とされていますが、日本国内で2006年〜2010年にデング熱と診断された患者581名については、デング出血熱と診断された患者が 24 名(4.1%)でした。

重症型デングを放置すれば致死率は 10〜20%に達しますが、適切な治療を行うことで致死率は 1%未満に減少することができます。なお、2006年〜2010年に日本国内で診断された患者で死亡者はいませんでした。

デング熱の症状

3〜7日の潜伏期間の後に、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状がおきます。
発熱はほぼ全例にみられます。発疹は発病初期にみられる皮膚の赤らみや点状の赤い斑点、発病後 3〜4 日目に出現する麻疹様紅斑や紅色丘疹(こうしょくきゅうしん)など多彩です。

通常の患者は発病後 2〜7 日で熱が下がり、そのまま治癒しますが、重症型デングはデング熱患者が熱が下がってくる頃に突然発症します。

患者は不安・興奮状態となり、発汗や手足が冷たくなる症状が現れます。さらに病状が進むと、重度の出血(鼻出血、消化管出血など)やショック症状が現れます。

重症型デングをおこした患者は重篤期が 24〜48 時間つづき、この時期を乗り切ると 2〜4 日の回復期を経て治癒します。

上記のような症状がある場合は、お電話でご相談ください。

デング熱の治療

デングウイルスに有効な抗ウイルス薬はないため、対症的な治療を行います。
重症型デングの場合は、循環血液量を改善させるための輸液を行います。

重症型デングの患者でも適切な治療を受けていれば、20%以上の致死率を1%未満に減少させることができます。

デング熱の予防

デング熱には現時点でワクチンがないため、予防には蚊の吸血を防ぐことが対策です。
デング熱を媒介するネッタイシマカやハマダラカは、都市やリゾート地にも生息しており、とくに雨の多い季節にはその数が多くなります。

また、これらの蚊は昼間吸血する習性があり、蚊の対策は昼間に行うことが必要です。
このほか、ヒトスジシマカは日本国内にも生息しているので注意が必要です。

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