睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まる病気です。
いびきや日中の眠気だけでなく、
などとも深く関係していることが知られています。
その治療として広く行われているのが、CPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)です。
CPAPは毎日継続して使用することで十分な治療効果が期待できる治療ですが、令和8年6月から国の診療報酬制度が改定され、CPAP治療における使用状況の確認や継続支援がこれまで以上に重視されることになりました。
これは当院独自の取り組みではなく、全国の医療機関に共通する制度変更です。
今回の制度改定では、「CPAPを処方したか」だけではなく、
が重要視されるようになりました。
現在のCPAP機器では、
などを確認することができます。
当院ではこれらの情報を確認しながら、患者様が安全かつ効果的に治療を継続できるよう支援してまいります。
CPAP治療の世界では以前から、
「1日4時間以上の使用」
が重要な目安とされています。
これは日本独自の考え方ではありません。
米国Medicare(高齢者向け公的医療保険制度)など海外では、CPAP治療の継続評価において、
「一定期間のうち70%以上の日で、1日4時間以上使用していること」
が一つの目安として用いられています。
これは1か月30日であれば概ね21日以上に相当します。
例えば米国のMedicareでは、CPAP治療の継続にあたり使用状況を確認する仕組みが長年運用されています。
一方、日本の今回の制度では、医療機関側の管理体制を評価する基準として、
「1日4時間以上使用した日が20日以上ある月」
という考え方が取り入れられています。
今回の日本の制度改定も、厚生労働省が独自に新しい基準を作ったというより、国際的に普及しているCPAP管理の考え方を取り入れたものと考えることができます。
ここは特に誤解しないでいただきたい点です。
今回の制度変更は、
「4時間使えなければ治療中止」
という意味ではありません。
実際には、
などの理由で十分な使用時間を確保できない患者様も少なくありません。
そのような場合には、
などによって改善できることがあります。
当院では、使用時間が短い患者様を責めるのではなく、使用を妨げている原因を一緒に確認しながら治療継続を支援していきます。
今回の制度変更に伴い、必要に応じて「CPAP治療継続確認書」をお願いする場合があります。
これは患者様を責めたり、治療中止を促したりするためのものではありません。
確認書では、
などを確認させていただきます。
3か月間にわたり1日平均使用時間が1時間未満の状態が継続している場合には、治療効果や治療継続の意思について改めて確認し、今後の治療方針についてご相談させていただく場合があります。
ただし、この場合でも直ちに治療中止となるものではありません。
患者様のお気持ちや使用状況を確認しながら、一緒に最適な治療方針を考えてまいります。
今回の制度変更は、患者様に制限を設けるためのものではありません。
CPAP治療をより安全に、より効果的に継続していただくための制度変更です。
CPAPは睡眠の質の改善だけでなく、高血圧や心血管疾患のリスク低減など、将来の健康にも大きく関わる大切な治療です。
そのような時は自己判断で中止せず、お気軽にご相談ください。
当院では患者様一人ひとりの生活やお困りごとに寄り添いながら、快適に治療を継続できるよう支援してまいります。
マスクの調整・お困りごとのご相談はお気軽に。
診察時にスタッフへお声がけいただくか、お電話でもご相談いただけます。
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