発熱で来院された患者さんへ

発熱はお母さんがもっとも心配する症状ですが、体の中でバイ菌と戦っていることを示す生理的な反応であり、熱が高いからと言って必ずしも重い病気であるとは限りません。以下の点に注意してみて下さい。

発熱の特徴

発熱は一般的に午前中は下がり、午後から夜にかけて上がる傾向にあります。翌朝熱が下がっていても油断は出来ません。かぜによる発熱でも2〜4日は続きます。特に最初の1〜2日は、39〜40度台の熱が出ることも少なくありませんが、他に強い症状がなければ高熱イコール重症とは限りません。

強い症状:頻繁に吐いて水分がまったくとれない、ぜーぜーして苦しがっている、けいれんを起こした、意識がなくぐったりしている、泣き声が弱く反応が鈍い、等。

安静と水分補給がもっとも大事な治療です

子供は発熱時、脱水になりやすいので水分補給は重要です。白湯、スポーツドリンク等をこまめにとるようにしてください。食欲が落ちていても水分さえ取れれば食事は食べられる範囲で十分です。おなかをこわしやすくなっているので、消化の良いものを少しずつ与えて下さい。

体には免疫力が備わっており、安静にしていればそれだけで治る病気も多いのです。逆に無理をすると薬を飲んでいても悪化することがあります。熱が下がってもしばらくは体力が落ちているので、ここで外出するとまた新しいかぜをもらうことになります。油断せず、解熱後最低2日は自宅で安静にしてください。

それ以外の心配事

薬を飲まない?

薬は飲めるに越したことはありませんが、薬も点滴も病気を治す補助にすぎません。安静と水分補給のほうが大事です。かぜ薬の多くは咳を和らげる等の対処薬で、必須ではありません。抗生剤も絶対必要とは限りません。(子供の発熱の多くはウィルス感染で抗生剤の必要のないものです)嫌がる時は飲む優先順位を決めて、大事なものから与えましょう。(喘息やひきつけなどの常用薬→抗生剤→かぜ薬)。食後にあまりこだわる必要もありません。だいたい朝昼晩で飲めれば良いです。1回に飲まなくても1回量を数回に分けてジュースに混ぜて少しずつ与える、スポイトで口にいれる、水飴に混ぜてほっぺたの内側に塗る等の方法を試してみましょう。嫌がってもすぐにあきらめず、しばらく時間を空けてから根気よく試してみましょう。

解熱剤を使ったのに熱が下がらない!

解熱剤は一時的に熱を下げる薬です。病気の治療薬ではなく、使ったから早く治ると言うものではありません。持続時間は6〜8時間であり、最初の2〜3日は効果が切れてくれば熱は再び上がってきます。また使っても熱が充分に下がらないこともよくあります。
これは急性期であればある程度やむを得ないことです。逆に熱を無理して下げる必要があるのか? 医学的には発熱は体の防御反応の現れであり、無理な解熱は小児科医の大半が否定的です。

解熱剤の目的は、熱が高くてつらいのを和らげてあげることです。使いすぎは無意味であるばかりか、低体温や肝臓の機能障害などの副作用につながります。何度になったから使うというのではなく、子供の状態を見てつらそうな時に使い、1回使ったら最低6〜8時間は空けてください。むしろ熱以外の症状が大事ですので、そちらに注意してみてください。

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