動脈硬化症の代表的な疾患

動脈硬化症の代表的な疾患には脳梗塞や心筋梗塞などがあります。

”ひとは動脈とともに老いる”といわれます

脳や心臓の動脈硬化は、加齢によって進行します。さらに食事、嗜好(たばこなど)をはじめとした生活習慣からの病的変化によって、動脈硬化は加速されます。
したがって、動脈硬化を極力抑制することによって、虚血性心疾患、脳疾患による病死をまぬがれることが予想されます。

高コレステロール仮説

よく知られていることですが、「高コレステロール仮説」、すなわち、コレステロール値の高い患者さんで動脈硬化、虚血性心疾患、脳梗塞のリスクが高いことは証明されています。

しかし、日本では虚血性心疾患、狭心症、動脈硬化を有する患者さんにおいて高コレステロール血症の頻度を調べてみると約30%強しかありません。これに比べ、欧米諸国などでは約50%です。

すなわち、日本人では動脈硬化のリスクファクターとして重要視すべきものは、高コレステロール血症のみではないと言えます。

インスリン抵抗性

日本ではコレステロールが高くなくても動脈硬化を発症する患者さんの割合が高いため、インスリン抵抗性がひきおこされる病態が基本となって動脈硬化が引き起こされてくるとわかってきました。

インスリン抵抗性については後述いたしてますが、遺伝的に体質として個人が両親より受け継ぐ状態です。遺伝的な機序はまだ詳しくはわかってはいません。

*参考までにのべますと、75g経口ブドウ糖負荷試験でのインスリンの分泌が血糖の上昇に比べ遅れてしまってインスリンが過剰に分泌されるのがインスリン抵抗性があるという状態です。たとえば、血中インスリン値が2時間値で 64μU/Lを肥えている場合約70%の的中率でインスリン抵抗性があると判定できます。

生活習慣病

インスリン抵抗性がひきおこされる病態というのは、ひとりひとりの条 件の違いで、検査では異常なくみえたり、運動不足や過食などの環境要 因が関与することにより糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症、動脈 硬化などの疾患として表現されたりします。
新しい視点「インスリン抵抗性」から、糖尿病と高血圧、高脂血症、動脈硬化といった各種の生活習慣病は、それぞれの領域をこえて、互いに関連する病気であることを示しています。

糖尿病は高血圧、高脂血症、高尿酸血症などと同じくインスリン抵抗性によりひきおこされた病気です。年とともに次第にそれぞれの病気が水面から氷山の一部が頭もちあげてくるようなものだと考えられます。

インスリン抵抗性と動脈硬化

インスリン抵抗性がどの程度に動脈硬化に関与しているか調べられています。インスリン抵抗性があれば耐糖能に異常が認められなくとも心筋梗塞をおこしてきます。
さらに、心筋梗塞、狭心症の患者さんのうち、糖尿病の状態が悪いほど、多くの血管に病変のあるひどい心筋梗塞をおこしています。

さらに、経口ブドウ糖負荷試験では血糖の動きは異常ないように見えても、インスリン抵抗性のある患者さんでは糖尿病患者さんと同じくらいの頻度で心筋梗塞は発症してくることが認められました。

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