5種混合ワクチン定期接種

2024年3月14日にクイントバック水性懸濁注射用・3月15日にゴービック水性懸濁注が相次ぎ販売され、4月1日より5種混合ワクチン定期接種が開始されることになりました。

既存の百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリ5混合ワクチンの4種混合ワクチンに、ヘモフィルスウインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を加えた5種混合ワクチンが相次いて発売されました。

4種混合ワクチンとHibワクチンは現在定期接種に位置づけられておりますが、合計8回の接種が必要となります。

5種混合ワクチンを用いると4回に削減され、乳幼児や保護者の負担軽減につながることが期待されています。

当院では令和6年4月1日より阪大微生物研究会が製造販売するゴ―ビック水性懸濁注シリンジの定期接種を開始致します。

5種混合ワクチンで予防をめざす感染症について

百日せき 百日せき菌によって発生する病気です。
激しい咳をともない、1歳(特に生後6ヶ月)以下の乳児は命にかかわるため注意が必要です。
主に気道の分泌物によって感染し、咳のため乳幼児では呼吸ができなくなるために全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。
また、窒息や肺炎等の合併症が命に関わる場合があります。
ジフテリア ジフテリア菌によって発生する病気です。
主に気道の分泌物によって感染し、喉などで菌が毒素を出すことで、眼球や横隔膜などの麻痺、心不全などを来たし、重篤になる場合や亡くなる場合があります。
破傷風 破傷風菌によって発生する病気です。
主に傷口が菌に入り込んで感染し、さまざまな神経に作用します。
口が開き難い、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排尿・排便障害などを経て、最後には全身の筋肉が固くなって体を弓のように反り返らせたり、息ができなくなったりし、亡くなることもあります。
急性灰白隋炎(ポリオ) ポリオウイルスが口に入り、腸で増えることによって感染します。
感染した人の便の中のウイルスを介して感染が広がります。
感染しても多くの場合、病気としての明らかな症状は現れないまま免疫ができますが、ウイルスが腸から脊髄の一部に入りこむと、手足に麻痺がおこり、一生残ってしまうことがあります。
Hib感染症 ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)という細菌によって発生する病気で、そのほとんどが5歳未満で発生し、特に乳幼児で発生に注意が必要です。
症状がないまま菌を持って生活している子どもも多くいます。
主に気道の分泌により感染し、肺炎、敗血症などの重篤な病気を引き起こすことがあります。

このページのトップに戻る